(1) ローガン郡(Logan County)

ケンタッキー州内に位置する郡。ベンジャミン・ローガンの名を取って命名された。「Rogues Harbour」の異名をもつローガン郡は、殺人犯、泥棒、盗賊などが多く逃げ込む、全国で最も危険な場所とされていた。幾度もの法律制定する試みも失敗したが、1800年Red River Meeting Houseで行われた最初のキャンプ・ミーティングを機にその治安が大きく変わり始めたとされている。

Logan County, the thirteenth county in order of formation, is located in the Pennyroyal region of western Kentucky.(略) Peter Cartwright, a noted Methodist minister who lived near Adairville from 1793 to 1802, damned the area as “Rogue’s Harbor” because it was the home of the lawless from almost all parts of the Union—murderers, horse thieves, highway robbers, and counterfeiters’. In this setting, the GREAT REVIVAL of 1800, led by the Rev. James MacGready, a Presbyterian minister, started at Red River Meeting House. In 1807 mamy members of the Gasper Presbyterian Church, including John Rankin, the minister, joined with three Shaker missionaries to form the Shaker settlement at South Union (twelve miles east of Russellville).

出典: John E. Kleber『The Kentucky Encyclopedia』University Press of Kentucky, p568
https://books.google.co.jp/books?id=8eFSK4o–M0C&printsec=frontcover&hl=ja&source=gbs_ge_summary_r&cad=0#v=onepage&q=Lorgan%20County&f=false  (最終閲覧2020/07/30)
Hoke S. Dickinson, Robert W. Steffer『The Cane Ridge Reader』Cane Ridge Preservation Project, 2006

(2) ギャスパーリバー(Gasper River)

ガスパー川。ケンタッキー州南西部にある全長62.1kmの川。ローガン郡の北東部から始まり、バレン川(Barren River)に流れ込む。

The Gasper River, in south-western Kentucky, flows in a northeastern direction into Barren River. About twenty-five miles long and forty to sixty feet wide, it begins in northeastern Lorgan County, about nine miles east of Russellville.

出典: John E. Kleber『The Kentucky Encyclopedia』University Press of Kentucky, p365

https://books.google.co.jp/books?id=8eFSK4o–M0C&printsec=frontcover&hl=ja&source=gbs_ge_summary_r&cad=0#v=onepage&q=Lorgan%20County&f=false (最終閲覧2021/03/22)

(3) リバイバル派(Revivalists)

第2章 グレード・リバイバル運動を参照。第2章訳註リストへ

(4) 野外聖餐礼拝 やがいせいさんれいはい(sacramental meeting)

スコットランド長老派がアメリカへ持ち込んだ野外礼拝の形式で、数日間のキャンプ集会のクライマックスに聖餐式が行われる。聖餐式は、キリストの死と復活を記念するためにパンとブドウ酒をもって象徴的に食事をともにすることで、カトリック(ミサ)では礼拝の中心部分をなすが、プロテスタントの礼拝では年に数回特別な日に行われるのが通例。地方の小教会ではその機会が少なかったため、大規模な合同集会で実施され、信仰復興の強力な舞台設定となった。

出典: 大貫隆、名取四郎、宮本久雄、百瀬文晃『岩波キリスト教辞典』(岩波書店、2002)p.636

(5) 行いを伴わない信仰は死んだものです

『新約聖書』中の一書、『ヤコブの手紙』の一節。(『ヤコブの手紙』2:26)「魂のない肉体が死んだものであるように、行いを伴わない信仰は死んだものです」とある。

出典: 日本聖書協会『聖書 新共同訳』(日本聖書協会、1988)(新)p.424「ヤコブの手紙」2:26

(6) パウロ(Paul)

初期キリスト教の伝道者。当初はキリスト教を迫害する立場にあったが、幻の中で復活のイエスと出会ったことでキリスト教に回心する。エーゲ海沿岸地方を中心に異邦人に福音を伝えた。60年頃、ローマで殉教の死を遂げたと推測される。

出典: 大貫隆、名取四郎、宮本久雄、百瀬文晃『岩波キリスト教辞典』(岩波書店、2002)p.874

(7) 予定説と神の無償の選び (Predestination and the election of saints)

あらかじめ救われるものは神の意志によりとうの昔に予定されているという教理。それにもとづく神の選びは無償、つまり人間の信仰や善行は関係しない。この教理に対しては多数の論争が歴史的におこなわれたが、カルヴァンによる、選ばれた民であるからこそそれに伴う人間的責任があるという見解はプロテスタントの労働倫理へと影響を与えた。

出典:
アラン・リチャードソン、ジョン・ボーデン、古屋安雄、佐柳文男『キリスト教神学事典』(教文館、2005)p.582
A. リヴィングストン編 木寺廉太訳『オックスフォード キリスト教辞典』(教文館、2017)p.259